そのテクニカル分析、意味ないです。【中級者が陥る罠】
Stock, 株式投資,トレードのコツ, チャート,テクニカル, 損失,リスク対策
こんにちは、投資家・トレーダーの祐です。
「理論は間違ってないはず、でも損切りばかりだなぁ」
という、初級~中級者向け。
投資・トレードにある程度慣れてくると訪れる、一種のスランプともいえるような、損失が続いてしまう時期の原因と脱却方法について解説します。
勉強もして経験も積んできたのに、「だんだん勝率下がってない?」と感じている人は、ぜひ参考にしてください。
この記事は誰におすすめ
- 最近ロスカットが増えた人。
- いろんなテクニカルを漁っている人。
- テクニカルが機能せず悩んでいる人。
この記事の内容
そのテクニカル分析、意味ないです。
スイングトレードにおいて欠かせないテクニカル分析。ですがハマり過ぎると、トレードを助けてくれるどころか、損失が積み重なってしまい、せっかく研究に費やした時間と労力が意味をなさないこともあります。
なのでまずは、テクニカル分析が失敗につながってしまう原因を知り、自分が当てはまっていないか確認してみましょう。
テクニカルインジケーター優先になっている。
テクニカルインジケーターを使ってのトレードで利益がとれてくると、ついついテクニカルに頼りがちになってしまいます。ですが、テクニカルトレードの本質であり基本となるものは、ローソク足で株価の推移を追っていくものです。
ローソク足の動きを追っていきトレンドをとらえていくことで、順張りや逆張りで仕掛けていきます。要するにテクニカルインジケーターはあくまでも補助に過ぎない、ということです。
たとえば移動平均線がゴールデンクロスしたら“買い”と昔からいわれていますが、それだけで取引するには根拠が薄いです。基本はローソク足の中長期的な動きからトレンドを判断できるようになりましょう。
マニアックなテクニカルインジケーターは意味ないです。
トレードに少しずつ慣れてきた初級~中級者が、損失が続いてくると陥ってしまうのがこれです。もっとバッチリ機能するテクニカルインジケーター、いわゆる“聖杯”を探し求めてしまうのです。
マーケット市場というものは、よく“美人投票”と例えられます。より多くの人が投票したほうに株価が動いていくからです。
「もっと高くてもいい。」もしくは「高すぎる。」といった判断が偏る方向を見極めることが必要あり、そのためには、その多くの人が観るであろう判断材料を自分も観ることが必要です。
なので、あまり多くの人が観ていないマニアックなテクニカルインジケーターばかりを集めても、意味はないのです。テクニカルインジケーターは一般的でシンプルなものにしぼり、適度な数を選ぶようにしましょう。
ローソク足理論は意味ないかも。
巷にはローソク足単体の理論について書かれた本がたくさんあります。たとえば「はらみ線」だとか「赤三兵」「宵の明星」といったように「◯◯が出たら買い(売り)」といったようなものです。
ですが実際のところ、そこまで細かいものを覚える必要はありませんし、それらの細かい理論はあまり通用しません。理由はいくつかありますが、その一つとして、トレンドは中長期的に大きくとらえる必要があるからです。
細かいローソク足理論だけで判断してしまうと、下降トレンド中にも関わらず「買いサインがでたから買い!」といったように、まちがった判断をくだしてしまいかねません。また、ローソク足理論は結果論である場合がほとんどです。
たとえば上昇トレンド中にコマが出現したときに、「宵の明星」ととるか「トレンド中の持合いはトレンド継続」ととるかは、結果次第でどちらとも言えてしまうのです。
他にも、「大陽線はトレンドが強いので買い」といいますが、その大陽線の始値で買えていればもちろん最高ですが、大陽線の次で乗るのであれば、ロスカットも大きくなるので厳しい面があります。
なので、細かいローソク足の理論はほとんど覚える必要がないといっていいでしょう。軽く流し見しておくぐらいで十分です。
“みんな”ではなく“自分”優先になっている。
テクニカル分析がおもしろくなってくる中級者にありがちな、もう一つの罠がこれです。自分のトレードルールが確立してくることで、気づかない内にチャートや指標を客観的に観ることができなくなっており、自分のこだわりに固執してしまうのです。
「Aのサインが出たらBになるはずだ!」といった自分の中の理論やルールを過信しこだわってしまうことが裏目に出て、株価は逆へ逆へと進んでいきます。要因としては、マニアックなテクニカルインジケーターを求めてはいけないのと同様のことがいえます。
大事なことは、多くの投資家・トレーダーがどう考えているか、ということ。自分の都合などマーケットは一切気にせずに動いていくことを、改めて認識しましょう。マーケットは自分には合わせてくれません。自分がマーケットに合わせにいくのです。
意味がないテクニカル分析にハマらないためには?
現時点で罠にハマってしまっている人は、抜け出すための対策をとりましょう。
まずはしっかり休む。
投資・トレードにおいて、休むことはめちゃくちゃ重要です。休みなくトレードを続けていると、どうしても株価を、チャートを“客観的に”“俯瞰して”観ることができなくなってしまいます。
結果として、“自分”優先のトレードになってしまいます。休むことで、改めてチャートを観たときに、驚くほどに景色が変わります。また、ポジションを保持することは精神的にも疲労があることから、適度に休むことでメンタルの改善にもつながります。
より質の高いトレードをするには、無理してトレードし続けないこと、適度に休みを入れることは必ず必要です。
テクニカルの数は適度に保つ。
マニアックなテクニカルインジケーターを求めてはいけないのと同じぐらい、テクニカルインジケーターの数も重要です。必要以上に多いと、それぞれが出すシグナルも違いますし、タイミングも変わってくるので、わけがわからなくなっていきます。
テクニカルはシンプルで一般的なものを、必要最低限選ぶようにしてください。もしそれで損失が続いてしまっているとすれば原因は大きく3つが考えられます。
- テクニカルが機能していないのに無理している。
- 高過ぎる勝率を目指している。
- そもそもトレンドをとらえられていない。
テクニカルが機能していない、という状態は、要するに持ち合いです。株価が持ち合っている中で、トレンドの発生をねらってトレードすると、損失がどんどん積みあがっていきます。
なので、持ち合い中に無理して取引せずにしっかり休む、もしくは持ち合いとわかってじっくり保持していく、といった対策をとっていくといいでしょう。
テクニカルはおまけです。
テクニカルはあくまで補助に過ぎない、ということを改めて認識しましょう。トレンドをとらえるのは「ローソク足」そして「移動平均線」、この2つにしぼりましょう。上昇トレンド・下降トレンド・持ち合いのどれにあたるかを大きく判断した上で、テクニカルは補助程度に使っていってください。
それでも株価が違った動きをすることはあります。勝率100%を求めないようにしてください。追及していくべきなのは、勝率よりも「利益を伸ばすこと。」と「損失を最小限におさえること。」です。
その面においては、テクニカル分析は非常に有効です。ポジションを取る前も後も、テクニカルを適度にうまく使っていけるように研究していきましょう。
まとめ:テクニカル分析に意味を持たす3原則。
自分で複雑に考えすぎると罠にハマります。“適度に”“シンプルに”使っていくことが、テクニカルインジケーターを上手く機能させるコツです。
- 必要最低限にしぼる。
- あくまでも補助に過ぎない。
- 機能していないときは無理をしない。
テクニカルに溺れて失敗しないためには、不用意な損失を減らしていくことが必要です。そのために上記の3つの原則を守って、少しずつ勝率を取り戻していけるといいですね。
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