東証市場の再編が施行!気にするべきことや注意点は?
こんにちは、投資家・トレーダー・フリーランスエンジニアの祐です。
「市場再編っていうけど、なにか対応しなきゃいけないのかなぁ?」
2022年4月4日からついに施行された東証市場再編。
なにが変わるの?気をつけなきゃいけないことは?
といった不安を解消します。
とはいえ、実際に始まってみなければわりませんから、今回解説することをふまえつつ様子をみていくことをおすすめします。
この記事は誰におすすめ
- 東証市場再編の内容を把握していない人。
- どの市場を選べばいいのかわからない人。
- これから投資を始める人。
この記事の内容
まずは東証市場再編の中身を確認。
市場区分がどう変更されるのか、それに伴って株価指数も新設されるもの・なくなるものがそれぞれあります。まずはそれらの中身を把握していきましょう。
東証の市場区分を確認。
東証の市場区分再編前
- 東証1部
- 東証2部
- マザーズ
- JASDAQ(スタンダード・グロース)
東証の市場区分再編後
- プライム市場
- スタンダード市場
- グロース市場
市場区分再編の内訳
プライム市場 | 東証1部の約84% |
スタンダード市場 | 東証1部の残り16% 東証2部 JASDAQスタンダード |
グロース市場 | JASDAQグロース マザーズ |
東証1部の銘柄は、ほとんどがプライム市場に移行します。なので、あえて新興銘柄や小型株を選ぶような投資をする人以外は、プライム市場から銘柄検索をしていけば問題ないでしょう。
一人ひとりの投資スタイルや目的と市場区分の関係については、後ほど詳しく解説します。
株価指数の変更も忘れずにチェック。
新設される指数
- 東証プライム市場指数
- 東証スタンダード市場指数
- 東証グロース市場指数
廃止される指数
- 東証第2部株価指数
- JASDAQ INDEX
日経225・TOPIX・マザーズ指数は継続します。
日経225は上場している市場が東証一部からプライム市場に変更になるというだけなので、影響はありません。TOPIXに関しては、一部の銘柄に変更があるようです。
東証市場再編で注意したほうがいいのはどんな人?
今回の再編で一番に気になっている点ともいえます。市場区分の再編によって大きな影響を受ける可能性があるのは、個別銘柄を長期目的で保有している長期投資家です。
具体的には、主に下記3つの要素のどちらかに該当する銘柄を保有している人は、特に注意しておく必要があるといえるでしょう。
- プライム市場の条件を満たしていないが、
経過処置として一時的にプライム市場に移行している銘柄。 - プライム市場の条件を満たすことができず、
スタンダード市場に移行した銘柄。 - TOPIX構成銘柄にも関わらず、時価総額が100億円未満の銘柄。
これら3つの要素に一つでも該当してしまう銘柄は、一気に売り圧力が高まる可能性があります。長期運用の目的で銘柄を保有している個人投資家は、確認しておくことをおすすめします。
また、プライム市場の条件を満たしているにも関わらず、あえてスタンダード市場を選択している企業もあるので、自分の銘柄が対象だという人は、株価の動向に注目しておくに越したことはないでしょう。
東証市場再編で、自分はどの市場を選択するべき?
投資・トレード初心者の人は、自分がどの市場区分を選択したらいいのか、不安もあると思います。
なのでこの章では、それぞれの投資区分がどんな投資家・トレーダー向けなのか、具体的な投資スタンスや目的別に紹介します。
プライム | スタンダード | グロース | |
成長株・高配当株投資 | 〇 | △ | × |
テンバーガー狙い小型株投資 | × | △ | 〇 |
スイングトレード・デイトレ | 〇 | × | △ (流行銘柄のみ可) |
長期投資家は目的によって変わります!
成長株・高配当株投資をしたいのであれば、企業の長期的な安定性が重要視されます。なので3市場の中では、プライム市場がもっとも安心といえるでしょう。
もちろん、プライム市場ならどれでもいい、というわけではないので、しっかりとファンダメンタル分析を行った上で銘柄選択してください。ファンダメンタルによる銘柄検索の話は、マネックス証券「銘柄スカウター」おすすめの使い方は? で詳しく解説しているので、初心者の人はぜひ参考にしてみてください。
マネックス証券「銘柄スカウター」おすすめの使い方は?
米国株を取り扱う証券会社の代表格ともいえるマネックス証券の最強武器、「銘柄スカウター米国株」で銘柄をしぼっていく流れを解説します。他の証券会社のツールも併用していくことで、より精度の高い分析が可能になるので、合わせて紹介していきます。
テンバーガー狙いで小型株投資を行う人は、規模からしてスタンダード市場もしくはグロース市場のどちらかとなるでしょう。
テンバーガー狙いの投資は何年も保有してやっと結果が出るかでないか、といった感じなので、初心者が投資のメインとするには向かないかもしれません。手軽に概要を勉強するなら、下記の本がおすすめです。
短期~中期トレーダーは取引量が大事!
短期~中期のスイングトレード・デイトレードをする上で重要視するべきは、価格の変動率と出来高の2つです。なのでメインとなる市場はプライム。
もしくはグロース市場の中から、その時のランキング上位となる旬の銘柄を選択するのがおすすめです。ただ、そういった旬の新興銘柄は乱高下が激しく、大損するリスクもはらんでいるので注意してください。初心者がメインで降り引きすべきは、やはりプライムがおすすめです。
東証市場再編でチャートはどんな形?状況は?
75日線の上まで回復し、下降相場はいったん終わりといえます。「4月は高値圏で推移するのでは?」といったアナリストの見方もあります。
基本的にこういったアナリストや専門家の意見をうのみにするのは、株式投資・トレードに関しては損するリスクにしかならないので、参考にする必要はありません。ただ、チャート的には上昇も十分ありえるため、しっかりチャートで判断していけば利益をとっていくことは可能です。
決算発表も始まっていくため、スイング・デイトレーダーの人は注意が必要です。GWに入る前にはオールキャッシュにしておきましょう。
まとめ:東証市場再編は投資を始めるきっかけ。
東証市場再編で注意すべき点は、ピンポイントで押さえておけば、ほとんどの個人投資家は特に大きな影響を受けずに済むでしょう。
これから投資を始めようと思っている人は、むしろ始めやすいタイミングといえます。特に分散投資、積立投資を考えているひとは、始めるのは早ければ早いほどいいです。今回の再編をきっかけに、今日から投資の勉強を始めてみてください。
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