沈黙のWebマーケティングから学ぶ本質②【使えるテクニック満載】

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こんにちは、投資家・トレーダー・フリーランスエンジニアの祐です。

今回はWebマーケティングの基本を学ぶのに最適な人気書籍「沈黙のWebマーケティング ―Webマーケッターボーンの逆襲―」の書評の後編です。前編から読まれる人は沈黙のWebマーケティングから学ぶ本質とは?①【基本をガッツリ】をどうぞ。

本書はWebマーケティングの基本や考え方をしっかりと学べるうえに、漫画形式で読みやすいのでおすすめです。ぜひ本書を直接読んでみてください。

本書はアップデート版と旧版があるので購入時はお気を付けください。今回は旧版の内容についてふれています。

 この記事の内容

  • 沈黙のWebマーケティングから学ぶ本質とは?
  • 沈黙のWebマーケティングが伝えたいSEOの本質。
  • 沈黙のWebマーケティングで語られているセールスレターとは?
  • 沈黙のWebマーケティングでも紹介されているテクニックの一つ【SWOT分析】
  • 沈黙のWebマーケティングにおけるストーリーテリング。
  • 沈黙のWebマーケティング流のTwitter活用術。

沈黙のWebマーケティングでも紹介されているテクニックの一つ【SWOT分析】

沈黙のWebマーケティングでも紹介されているテクニックの一つ【SWOT分析】
変化の早いWeb業界において大事なことは、常に強みと弱みを把握しながら変化し続けていくことです。

そんな時、SWOT分析を用いて強みと弱みをあぶりだします。

思考フレームワークの一つ“SWOT分析”

  • Strength(強み) → 内部による強み。
  • Weakness(弱み) → 内部にある課題。
  • Opportunity(機会) → 外部環境にあるチャンス。
  • Threat(脅威) → 外部環境にあるネガティブ要因。

ここで重要なのはWeakness(弱み)Threat(脅威)、要するにマイナス面です。マイナス面を逆手にとってプラスに転換していきます。

例えば飲食店などの場合、競合他社がメディアに取材されたのであれば自社は「メディアに登場しない隠れた名店」と謳ったり、競合が支店を増やしだしたら「あえて支店を増やさない理由」を語ってみるなど。マイナスを前面に打ち出して武器にしてしまうわけです。

そして弱みを強みに転換する準備が整ったら、あとはWebの強みであるブラッシュアップを何度も繰り返していくことがポイントです。この時点で大切なのは3つ。

  • 常に変更を加えやすいサイトであること。
  • KGIとKPIを設定して客観的に評価すること。
  • 上流工程の企画・設計を重要視すること。

SWOT分析で得た弱みを強みに転換して打ち出していくために、これらを意識して施策を行っていくと良いでしょう。

沈黙のWebマーケティングにおけるストーリーテリング。

沈黙のWebマーケティングにおけるストーリーテリング。
感情を動かすコンテンツを作ることがWebマーケティングの本質であることは本書を読めばわかります。

そして、そのためには理論に基づいたコツを盛り込むことが重要です。

マズローの欲求5段階説。

  • ①生理的欲求
  • ②安全の欲求
  • ③所属と愛の欲求
  • ④承認欲求(自己顕示欲)
  • ⑤自己実現の欲求

この中でコンテンツをユーザー同士でシェアしてもらうための鍵となるのが、③所属と愛の欲求④承認欲求(自己顕示欲)です。

③所属と愛の欲求は、自分が社会や特定のコミュニティの一員であることを実感したい、という欲求です。その次の段階として、「コミュニティの中で価値ある存在として認められたい。」という欲求が④承認欲求(自己顕示欲)なのです。「自分の発信した情報で周りの人に関心してもらいたい」という欲求のため、これを満たすことができればシェアしてもらうことが可能になるわけです。

ここまで理解した上で、次は人間の感情について考えてみます。

人間の感情は主に6つ。

  • 痛みを伴わない心理 → 喜び
  • 痛みを伴う心理 → 悲しみ、怒り、恐怖・不安、嫌悪
  • その他 → 驚き

ここから導き出された結果として、積極的にシェアされるのが“痛みを伴わない”感情を抱けるコンテンツといわれています。

“痛みを伴わない”コンテンツとは?

本書では2つにわけて紹介されています。

  • funnyな(こっけいな、ふざけた)コンテンツ。
  • interesting(関心な、興味をそそる)コンテンツ。

簡単にいえば、短期的なバズリを狙うなら前者中長期的なブランディングをしていくなら後者となります。

シェアされやすいコンテンツの公式。

シェアのされやすさは、コンテンツの内容とシェアするユーザーの欲求の刺激度に影響されます。

シェアのされやすさ = コンテンツのジャンル × ユーザーの欲求の刺激度

シェアするユーザーは自分の承認欲求(自己顕示欲)を満たすためにも、シェアした相手に興味をもってもらいたいことから、多くの人が興味を示しやすい“社会的関心度”“社会的認知度”の高いキーワードが盛り込まれているコンテンツを好みます。

funnyではなくinterestingをねらい、“社会的関心度”“社会的認知度”の高いキーワードを狙ったコンテンツ作りを目指しましょう。

沈黙のWebマーケティング流のTwitter活用術。

沈黙のWebマーケティング流のTwitter活用術。
数あるSNSの中でも、本書ではTwitterをおすすめしています。理由は2つ。

  • ユーザーが匿名であるぶん、シェアされやすい。
  • はてなブックマークと連携している人が多い。

Twitterでフォロワーを増やすことが、最終的に検索での上位表示につながるのです。

Twitterに紐づけるのは収益ではなく集客。

ユーザーはみな、直接的な“収益”につながるコンテンツをいやがります。全体に向けたCMよりもDRM手法を使うのもそれが理由です。よって、SNSに露出をしていく場合は、“収益”ではなく“集客”を意識したコンテンツに集中してください。そうすれば自然なリンクが集まり、ドメイン全体の信頼度も高まることから、最終的に“収益”を目的としたコンテンツも上位表示されることが実現できます。

返報性の原理を使ってフォロワーを増やす。

Twitterユーザーは利用目的が大きくわけて2種類にわかれます。

  • ①情報を発信したい人。
  • ②情報を収集したい人。

それらを解決してあげることがフォロワーの数を伸ばすことにつながっていくわけです。

  • ①を手伝う → 拡散を手伝う。
  • ②を手伝う → 良質なコンテンツを発信する。

ですが②を達成するにはそもそもフォロワーが少なければ実現はむずかしくなります。よって、スタートは①の実現に向けて行動していくことになるわけです。

情報を発信したい人に対して聴き役に徹してリプライやリツイートをすることで、返報性の原理が働き、結果としてフォローしてもらうことを目指します。

 誰でもフォローすればいいわけではありません。

前提としてまずは、コミュニケーションをとりやすいユーザーを選ぶことが大事です。なぜなら他ユーザーとやりとりをしていない人をフォローしても返報性の原理は起こりにくいからです。フォローすべきユーザーの条件は5つ。

  • 最近ツイートしている。
  • 他ユーザーのコンテンツもシェアしている。
  • 他ユーザーと@(メンション)や非公式RTでからんでいる。
  • 比較的よくツイートしている
  • ポジティブな発信が多い。

誹謗中傷や攻撃的な発信、ネガティブな発言が多いユーザーはフォローしないように注意しましょう。あなたが攻撃されるだけでなく、あなた自身もまわりから悪印象を持たれて敵視されてしまう可能性があるからです。

本書ではフォローする相手を見つける効果的な方法の他、具体的なTwitterの運用方法も細かく解説されています。ぜひ本書を手に取ってみてください。

まとめ:本質からはずれないためには...

前編でも紹介したとおり、施策が目的にすりかわってしまわないようそもそも論で考えて定期的に見直すこと、そしてどんな施策を打ち出すにも自己満足になってしまわないようユーザーの心理を考えてユーザーがとる行動やリアクションについて分析することがWebマーケティングの根幹にあります。

そしてそれはWebマーケティングよりも前の段階から重要視すべきことであり、コンテンツ作りや上流工程の企画・設計の段階から意識すべきことなのを忘れないようにしていってください。

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