年収の高さと幸福度は相関しない?優先すべき3つの要素と職種を紹介

Finance, お金の基本, ,

「年収を上げて幸せになりたいな。」

誰もが思うはず。お金の悩みから解放されたいですね。でも実は年収だけで幸福度は決まりません。その根拠と、幸せを構成する年収以外の3つの要素について解説します。

この記事の内容

  • 年収の高さと幸福度は相関しない?
  • 年収以外で幸福度が決まる3つの要素。
  • 年収も幸福度要素もおさえた職種は?

年収の高さと幸福度は相関しない?

年収の高さと幸福度は相関しない?
ノーベル賞も受賞しているプリンストン大学の心理学者、ダニエル・カーネマン教授の有名な研究を紹介します。

年収800万円が幸福度のピーク。

あらゆる職種の年収とメンタルの変化を調べると、年収が7万5000ドルに達した時点で幸福度は右肩上がりから横ばいに変化します。原因としては様々な要素が考えられますが、お金を稼ぐこととストレスのバランスがよく、贅沢をしっかり贅沢と捉えて満足感を得ることができる年収が7万5000ドルなのでしょう。

例えば大企業の管理職の場合、年収が数千万単位だとしても自分の時間いどころか寝る間を惜しんでまで働くとなると収入以上にお金では計れない経費を使ってしまっている状態です。要するに幸福度でいったら赤字なわけです。

贅沢を楽しむという観点から言うと、お金も時間も余裕を手に入れた成功者からは「仕事を休んで自由気ままに遊んでみたが飽きてしまった。」という話もめずらしくありません。贅沢はたまにするから感動するのであって、当たり前にしてしまうと大事なものを失くしてしまうのですね。なんでも手に入れられるようになってしまうとそれはそれで楽しくないのかもしれません。

逆に借金やローンは影響大!

年収がどれだけ高くても横這いではありますが、逆に低すぎる人はかなり注意が必要です。人は何かが不足しているという不安やストレス・プレッシャーがあると、脳の認知機能や判断力が低下してしまうということがこれまでの研究でわかっています。

要するに、ざっくり簡単にいうと脳機能が低下する → 頭が悪くなってしまうのです。すると、ビジネスがうまくいかなくなったりお金に対する判断も余計悪化することから、また借金するという悪循環に陥ります。

借金する。 → 頭もお金もまわらなくなる。 → また借金する。 → 頭もお金もまわらなくなる → ・・・

借金が雪だるま式に増えてしまい、借金地獄から抜け出せなくなってしまうメカニズムはここにあるわけです。また、目の前の利益を追ってしまいがちになることから長期的な戦略を考えられなくなってしまうことも資産形成をしていく上で足かせとなってしまいます。

借金という意味では当然ローンも含みます。家は買うべきか・生涯賃貸か、という永遠の論争がありますが、ローンを組んで家や車を買うことは結局負債を抱えることと同じですから、家や車の分割での購入は僕はおすすめしません。

稼ぎ方だけではない、お金の使い方を意識すると観えてくる。

幸福度やお金に対する満足度を高めるためには、何にお金を使うか、またはお金の使い方に意味を持たせることも効果的です。

満足度の高いお金の使い方。

  • 物より体験。
  • 時間を生み出せるもの。
  • 自分の成長につながるもの。
  • 【最重要】お金を使ってお金を生み出せるかどうか。

服やバッグなどを買うよりも、旅行や贅沢な食事など体験にお金をかけるほうが満足度は高まります。ですがそれを当たり前にする必要はありません。たまにする贅沢を存分に味わってみてください。

その時のポイントとしては、例えば高級なレストランなどであれば、そのお店を利用している客層に目を向けることも勉強になるのでおすすめです。ランチ500円の店と5000円の店では客層が違うはずです。どんな人がどんな立ち振る舞いをしているかもぜひ気にしてみてください。

物<体験とはいえもちろん物も買っていいわけですが、物にお金を使うときに意識するべきは、時間を生み出せるか、または自分の成長を生み出せるかという点です。

時間という部分では例えばルンバや食洗器、さらには職場に近い場所に引っ越すなども含まれます。満員電車のストレスは計り知れませんから、ぜひ検討してみるべきです。自己成長に関わる物でいうと、本や勉強に関わるセミナー代、パソコンなどがありますね。仕事や勉強に関わるものであれば惜しみなくお金をかけるべきだと思います。

【最重要】なお金の使い方は、お金を使うことによってさらにお金を生み出せるかどうかです。手っ取り早いのは投資です。投資は貧富の差が増々拡大していくこれからの時代に必須です。未経験だという人はすぐにでも勉強を始めましょう。

家を買うべきかどうかという話をしましたが、不動産投資として利益が出るのであれば買うべきだと思います。ただ、それはそれでしっかりした勉強は必要なので注意してください。(僕も一度は不動産投資の勉強をかじりましたが、なかなか大変そうだったので諦めました。)

年収以外で幸福度が決まる3つの要素。

年収以外で幸福度が決まる3つの要素。
幸福度を上げるには年収以外の3つの要素の充実度を上げることが必要です。

自由な時間があるかどうか。【ワークライフバランス】

幸福度にもっとも影響を与える要素の一つが時間です。一日中仕事に追われていて毎日帰りが終電であったり、職場と家の距離が遠く往復に何時間もかかったり、休みも好きではない仕事に追われている人は自覚もあるのではないでしょうか?それでいくら年収が高くても「自分は幸せだ。」とは思えないですよね。

日本人にとってさらに不都合な真実としては、日本人は世界的に観ても真面目過ぎるところがありますが、平均年収の世界ランキングではTOP20にも入らないんですよ。もっと効率よく高収入をあげる方法はあるにも関わらず理不尽な現状になってしまっているのは、日本企業の働き方改革が進んでいなかったり学校でお金に関する授業がないことなどがあげられます。

とはいえ社会を自分で変えることなどできないわけですから、自分が変わるしかありません。もし勤めている企業が毎日終電まで働かされるようなブラック企業であれば転職をすべきです。上司にどんな圧力をかけられようとあなたの人生はあなたのものです、気にせず抜け出しましょう。

自力がむずかしいようであれば今は退職代行というのもあります。あまり無理せず自分を大事にしてください。

職場と自宅が遠い場合も転職もしくは引っ越しを検討すべきです。それだけで一日1~2時間を生み出すことができるのであれば自分の時間に使えます。そこで自分の興味のある勉強スキルアップを行えば結果的に年収にもつながります年収以外を求めれば結局年収もついてくるようにすれば、年収だけを追い求めてつらい思いをする必要もなくなるわけです。

良好な人間関係を築けているかどうか。【コミュニティに参加すること】

職場に仲のいい人がいるかどうかも幸福度を左右する大きな要因となります。親しい人がいないどころかいつもギスギス・ピリピリしているような職場は、年収の高さ以上にストレスのほうが上回ってしまうのです。

親しい人を一人でもいいので作ること、それが上司ならより働きやすい職場となるでしょう。社内で趣味や勉強などのコミュニティがある場合は積極的に参加するのもありだと思います。

ただ、親しくなるのは時間もかかりますし、なかなか最初から親しい友人・知人と同じ職場を狙って転職するというのもむずかしいと思います。その場合は職場に頭がよく仕事ができる人たちがたくさんいるようなところを選ぶといいでしょう。自分の近くにいる人のモチベーションが高く、それにともなって生産性も高ければ、自分にもそれが伝染するという社会的感染というものが起きます。モチベーションが高い人たちにまざりながら、親しい人間関係を築いていける職場選びを大切にしてください。

面倒な決まり事が少ない。【自由度の高い仕事】

仕事と自由度の高さも密接に関係しています。勤務スケジュールを自分で決められたり、テレワークか出社かを選べたり、成果型の仕事の場合はそのプロセスが自分の好きにできたり、社内ルールに意見をいうことができたりなど、自由度を左右する点はたくさんあります。

僕が以前勤めていた大手転職エージェントは今あげたような要素は全部自由でみんな楽しそうでした。ただ、自由度が高い=決まりがなくても全部自分で決めて仕事をするわけですから、指示を受けないと行動できないという人には向きません。

また、誰でも同じ成果が出せるように、という意味合いでガチガチのマニュアルづくしという職場もありますが、あーしろこーしろ、あれはダメこれもダメ、といった自由度の低さは結果的にモチベーションが下がってしまいます。

転職しようか悩んでいる就職先がある場合は離職率をチェックするといいでしょう。もちろん他にも様々な要因はありますが、自由度の高さと離職率の高さは逆相関関係にあります。自由度の高い職場はみんな長く働きますし、自由がなかったりブラックだったりする職場は離職率は当然高くなります。離職率は企業選びにおいて重要な要素となるので覚えておくといいでしょう。

年収も幸福度を高める要素もおさえた職種は?

年収も幸福度を高める要素もおさえた職種は?
時間と場所を選ばず年収を上げる働き方を紹介します。

時間と場所の自由度が高く、かつ年収が高いのはやはりIT業界です。学習にお金はかかりますが、正直すぐ回収できる年収の高さがあります。

フリーランス起業しやすいのもIT業界の特徴です。そうなればなおさら自由度は高まりますし、年収も上がります。人生100年時代において長く働いていくことを考えると、スキルがないとできない仕事につけるかどうかは年齢を重ねるごとに必ず重要になってきます。数十年後に後悔しても遅いですから、すぐにでも行動しましょう。

自分のコンテンンツを持つこと。

自分のコンテンツ・商品を作り出すことが時間や自由を手に入れる最大の働き方です。自分はコンテンツを作ることに注力し完成させることができれば、あとはそのコンテンツが勝手に働いてお金を稼いできてくれます。あとはそれを管理したり、新しいものを作って拡大していければ立派な起業家となります。

主なコンテンツの例。

  • ブログ
  • YouTube
  • 有料noteや本
  • 自分のスキルを教材化

どれを選ぶにしても自分自身のこれまでの経験とユーザーのニーズをすり合わせて言葉にして伝えていくだけです。「そんなの無理だよ!」と決めつけることはありません。おそらく誰でもできます。

行動するかしないかの違いだけです。10年後に幸せなお金持ちになっている自分になりたければ即行動あるのみです。

タグ: ,