投資する前にルール作りしてますか?コツや注意点を解説。
株式投資,トレードのコツ, メンタル, 基本,手法, 長期投資
こんにちは、投資家・トレーダーの祐です。
「新NISAもあるし、とりあえず投資始めてみよう!」という人へ。
「ストップ!まずやるべきことがあります!」
投資は最初にルールを決めておくことが大切です。ルールなくして買ってしまうと、いつ売ればいいのか、暴落時にどうしたらいいのか。いざという時に慌てたり、困ってしまいます。
とはいえ、新NISAなどで投資に興味をもってくださった初心者の方からすると、どうやってルールを作ったらいいかもわからないかと思います。今回はルールを作る際のコツや注意点について解説していきます。
この記事は誰におすすめ
- これから投資を始める人。
- 新NISAなどで投資に興味を盛った人。
- 現時点で投資がうまくいっていない人。
この記事の内容
投資にルール作りが必要な理由とは?
いきなり結論からいきたいところなのですが、失敗を減らすためには背景を知っておくことも大切です。焦らずじっくりいきましょう。
途中で目的がブレてしまう。
投資する上でルールを決めておかないといけない一つ目の理由が、いつの間にか投資スタンスがブレてしまい、なんのための投資だったかが不明瞭になってしまう点です。これは長期投資家、短期トレーダーのどちらでもありえます。
当分売る予定のない長期目的で株を買ってみたにも関わらず、株価の上昇により含み益が発生してくると、つい利確売りしてしまったりします。株を長期目的で買う理由は様々で、差益をねらった成長株投資、配当金や株主優待目当て、爆上げをねらった新興小型株投資など人それぞれです。
これらの目的を見失って途中で利確してしまうと、結果そのあとの大きな利益の取り逃しにつながってしまいます。短期トレーダーの場合ではどうかというと、欲を出し長く持ちすぎて含み益が減少⇒また戻るだろうと保有し続けた結果、マイナス転換してしまったりします。
つみたての場合もやはりルールは必要になってきます。“いつ?”“いくら分?”“いくらで?”という明確なつみたてのルールにそって買っていかないと、そもそもつみたての目的であるリスク分散ができなくなってしまいます。
目的とそれにともなった戦略はセットになってきますので、そのどちらかがブレると、結果として両方ブレることにつながってしまうのです。
○○ショックが起きたときに慌ててしまう。
投資を始める上でルールを必要とする2つめが、○○ショックなどの暴落時にあわてないようにする、という点です。このときの行動も投資スタンスによってぜんぜん変わってきます。長期投資の場合でも人それぞれにはなってきますが、保有目的にそった行動をとることが大事です。
とるべき行動を決めておかないと、損切りで売ってしまったあとに買うタイミングがわからなくなってしまったり、もしくは想定していなかった含み損を抱えたままの保有で、精神的にまいってしまうこともあるかもしれません。
つみたての人の場合は、そもそものリスク分散のためにつみたてているにも関わらず、暴落がこわくて売ってしまう、ということもありえます。短期トレーダーの場合は「ここでロスカット」「ここで空売り」という明確なルールがないと、やはり含み損をかかえたままの保有になってしまいます。
暴落の一つをとっても、マーケット全体が下げているのか、それとも銘柄個別の材料によって下げているのか、それは一時的か、先行きが厳しいのかによっても、行動は変わってきます。そのそれぞれに対応できるかできないかで、「やっぱりあのとき売らなければ(もしくは売っておけば)...」となってしまいます。
結局いつ売るべきかわからない。
投資する上でルールが重要となる3つ目の理由が、最終的にいつ売ればいいかがわからなくなってしまう、という点です。ルールがないからこそ、なんとなく買ってみた ⇒ なんとなく売ってみた、結果利益の取り逃しや、不要な損失が発生してしまいます。
老後にむけてのつみたてなのか、養育費や家を買うための資金作りなどライフイベントに向けてなのか。いつ売るか、いつまで保有するのか、目的の部分と重なる部分にはなりますが、不明瞭ですと結果的に“なんとなく売る” ⇒ 失敗とつながってしまうのです。
また、楽しみが減ってしまうこともいえますね。目的に向けて投資をしてるからこそ、お金が少しずつでも増えていくのが嬉しいと思えるわけですから、やはり目的の部分は忘れない・ブレないということが大切です。
投資ルールを作る上でのポイント3選。
なぜルールが必要なのか、失敗の原因などがわかったところで、いよいよルール作りしていく上での、おさえるべき点やコツについて観ていきましょう。
投資ルールを作る上でのポイント
- 投資の目的と戦略を明確にすること。
- 出口を明確にすること。
- まわりに流されないこと。
投資の目的と戦略を明確にすること。
ルール作りが必要な理由や背景の部分でもうわかってる方もいるかと思いますが、とにかくまずは投資の目的を明確にすること。それによって投資スタンスも戦略も変わってきます。
ライフイベントに向けて10年単位で売る予定のないものなのか、そもそも売る前提ではない、配当金やスワップ(FXの場合)、株主優待を目的としているのか。老後に向けてつみたてていくのか。もしくはスイングトレードでガツガツ利益をあげていくのか。自分のやりたい、やろうとしている投資と目的をあわせて、それにともなった行動を決めていきます。
もちろん一つにしぼる必要はありません。ですが、A銘柄はこういう目的でこういう運用をする、B銘柄はこうする、と決めたら、それぞれが絶対にブレないように注意しましょう。つみたての場合は、毎週〇曜日・毎月△日、という決め方もあれば、時間ではなく価格を段階的にわけて買っていく方法もあります。
まずは投資の目的と戦略をはっきりと決めておきましょう。また、長期的な場合は、すべての出費の予定などわかりませんから、急にお金が必要になるかもしれない、という分も加味できるとより理想といえますね。
出口を明確にすること。
目的や戦略が決まったら、売るタイミングを買う前に決めておくこともとても重要です。目的の話と重なりますが、出口を決めておかないと、途中でブレてしまう原因となります。決め方は主に2種類。
- いつ売る ⇒【じっくり長期】
・家を買う時、子どもの大学費用、定年退職後 etc... - こうなったら売る。⇒【積極的に利益を狙う、成長株投資やスイングトレード】
・テクニカル的にチャートから判断。
・ファンダメンタル的に数字から判断。
売るタイミング、言い換えれば利益確定するタイミングというのは、プロでもむずかしいといわれています。価格がどこまで上げるのか、どこが天井なのかなんて、誰にもわからないからです。
天井の一番高いところで売りぬくことは、まぐれ以外ではほぼ不可能です。それをわかった上で、できる限り高いところで売り逃げる、そのための“出口のルール”を決めておいてください。
つみたてで買っていった人は、売るときにも分割で売っていく方法もあります。一度に売るか分割で売っていくかは、その先の相場によってきますが、極論、一度売ってしまったら、そのあとの動きは気に過ぎないようにすることも大切です。
まわりに流されないこと。
ルールを決める上でもう一つ大事なことが、まわりの情報に振り回されないようにすることです。投資判断は最終的にすべて自分で行うようにしてください。他人に○○という銘柄を勧められた、テレビで専門家が「今この業界が熱い!」と解説してた、等で買ってみて損をしても、誰も責任をとってくれません。
特に素人である身の回りの友人知人からの話には注意してください。基本的に、普段業界に接していない素人の耳まで話が届くころには、価格は上がりきっていることがほとんどです。勉強の意味で耳を傾けることと、人の意見をうのみにすることは似て非なるものです。しっかり区別してご自身で投資判断を行うようにこころがけてください。
投資する上でルール作りよりも重要なことがある!!
そうなんです。ルールを作るよりも重要なことがあるんです。これを知っておかないと、大失敗もありえます。ルールを作ること以上に意識しておきましょう。
投資ルールを“守ること”が超重要!
一見すると、当たり前のように思えるかもしれません。ですが、これがとっても重要なんです。ルールを決めたら守る、これがなによりむずかしいんです。
こうなったら売る、もしくは○○までは絶対に売らない、そう決めても、それどおりに行動することがとてもむずかしく、だからこそ投資で失敗する人がたくさんいるともいえます。(もちろん、勉強不足で高値でつかまされてるのも大きな理由のひとつですが...)
損切りすべきとこでいしない、保有し続けるべきところで手放してしまい利益をとりこぼす、結果として資金が底をつき、投資をやめざるをえない。これらは要するに、ルールを守る力が欠けてることが原因なのです。
ルールや株式投資・FXトレードの知識がどれだけあっても、どれだけたくさん勉強しても、この“ルールを守る”ということができないと、失敗を減らしていくことはむずかしいといえるでしょう。
投資ルールを守るために必要なこと、それは...
では一体、どうしたらルールを守って健全な投資やトレードを行うことができるのか。それは、感情のコントロールを意識するということです。ルールを守ることができない原因のすべては、感情をコントロールできていないところにあります。
損するのがイヤだから損切りしない、目の前の利益が欲しくてすべて売ってしまう、など。すべて感情に流されて起きているものです。感情に流されず、冷静に投信判断を行うこと。原点である投資の目的に立ち返って、戦略や出口を再確認することを意識してみてください。
買った銘柄や商品に含み益が出たとしても、一喜一憂しないことも大切です。自分が決めた、“いつ売る”“こうなったら売る”を達成できるまで、感情は捨てて平常心で相場を観ていけるよう意識することが大切です。
観た方がいいし観ない方がいい。
なんのことかというと、自分が買った銘柄や商品の価格についてです。含み益が出て一喜一憂しないためには、観ないようにするのが一番早いんです。
ただ、あまりに観ないと、万が一の暴落の際に対応が遅れてしまったり、含み損を抱えてしまったときに塩漬けになってしまう懸念があります。なので、適度にはきちんと銘柄や相場の状況について動向を追う必要はある反面、気にしすぎないようにすることもポイントです。
これはニュースなどについても共通していて、あまりに経済ニュースや情報を追い過ぎるのもおすすめはしません。自信がついてくると、過信して誤った投資判断を行ってしまうからです。ニュース材料に対して、買いだなとか売りだなとかを自分で思考しだすと、黄色信号といえます。
材料に対して、相場や価格がどう動くのか、それについていけばいい話なので、ニュースや情報の追い過ぎは注意しておきましょう。
元本を増やす努力を怠らない。
健全な投資を永続的に続けたければ、やはり元本自体を増やす努力はし続けましょう。収入を増やすことはもちろん、支出を減らす努力も大切です。そして、決して無理はしないこと。
心の余裕がなくなってしまうと、ルールを守らない原因につながりますし、お金を投資に回したせいで生活に余裕がなくなっては本末転倒です。収入を増やす努力、支出を減らす努力、そして投資は絶対に余剰資金で行うこと。
これがそろって初めて、余裕を持った、ルールをきちんと守ることができる投資が実現します。すでに投資が必要不可欠な時代は始まっています。投資を嫌いにならないためにも、長く続けることを考慮に入れて投資プランを考えてみてください、
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